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実家の片付け業者の選び方|種類別の費用相場と依頼の流れを徹底解説

梶田 尚子 / 更新:2026-06-24
実家の片付け業者の選び方|種類別の費用相場と依頼の流れを徹底解説
実家の片付けを業者に頼みたいけれど、どの業者に何を頼めばいいのか、費用がいくらかかるのか分からない。私のもとにも、そんな相談が毎月のように届きます。

結論から言うと、実家の状況によって選ぶべき業者は変わります。散らかった荷物を片付けたいなら不用品回収・遺品整理業者、足の踏み場もないゴミ屋敷ならゴミ屋敷清掃業者、人が亡くなった部屋なら特殊清掃業者です。

この記事では、相続実務歴12年・遺品整理の現場に同行してきた私が、種類別の費用相場・失敗しない選び方・依頼の6ステップ・補助金の調べ方まで、今すぐ動ける形でまとめました。

特に、悪徳業者の見分け方と、遠方に住んでいて実家に通えない場合の進め方は、競合記事に薄い部分なので厚く書いています。

実家の片付け業者とは?依頼できる業者の種類と対応範囲

遺品整理の見積もり費用を安くしたい。途中まで自分で進める場合の注意点をお話します。
遺品整理の見積もり費用を安くしたい。途中まで自分で進める場合の注意点をお話します。

実家の片付け業者と一口に言っても、対応できる範囲はまるで違います。私が現場で見てきた限り、ここを混同して頼むと「これは別料金です」と当日もめる原因になります。

まずは3種類の業者と、その対応範囲を整理します。

実家の片付け業者3種類の対応範囲
業者の種類主な対応内容向いている状況
不用品回収・遺品整理業者不用品やごみの仕分け、貴重品の探索、簡易清掃通常の生活感がある家の片付け
ゴミ屋敷清掃業者かなり汚れた現場の片付け、害虫対応を含む清掃足の踏み場がないほど物やごみが溜まった家
特殊清掃業者人が亡くなった部屋の清掃・消臭・原状回復孤独死などがあった部屋

実家の片付け業者を比較!種類別の費用相場と特徴

費用は業者の種類と間取りで大きく変わります。ここでは1LDKを基準にした相場を並べます。

実家の片付け業者を比較!種類別の費用相場と特徴

注意してほしいのは、相場はあくまで目安だということ。荷物の量、階段の有無、エレベーターの使えるかどうかで、同じ1LDKでも金額は動きます。

実家の片付け業者の費用相場(1LDKの目安)
間取り・物量・立地で変動。正確な金額は訪問見積もりで確認。
業者の種類1LDKの費用相場の目安特徴
不用品回収・遺品整理業者約80,000円〜仕分けから簡易清掃までまとめて依頼できる
ゴミ屋敷清掃業者約78,000円〜汚れの程度がひどいほど加算されやすい
特殊清掃業者約74,000円〜消臭・除菌など専門作業が中心

不用品回収・遺品整理業者の費用相場|1LDK約80,000円〜

通常の片付けで最も使われるのがこのタイプです。1LDKで約80,000円〜が目安。

仕分け・搬出・貴重品探索・簡易清掃まで一括で頼める点が便利です。ただし荷物が多い実家ほど、トラックの台数が増えて費用も跳ね上がります。

ゴミ屋敷清掃業者の費用相場|1LDK約78,000円〜

足の踏み場もない状態なら、このタイプ。1LDKで約78,000円〜が目安です。

正直、ここは現場を見るまで金額が読めません。私が同行した現場でも、見積もり時より物量が多く、追加が出たケースがありました。だからこそ訪問見積もりが必須です。

特殊清掃業者の費用相場|1LDK約74,000円〜

人が亡くなった部屋の片付けは、特殊清掃業者の領域です。1LDKで約74,000円〜が目安。

消臭・除菌・原状回復が中心で、状態によっては床材の撤去まで必要になります。一般の不用品回収業者では対応できないので、ここは専門業者を選んでください。

作業日数・所要時間の目安

作業日数は物量と間取りで決まります。1LDK程度なら1日で終わることが多い一方、戸建てで物が多いと2〜3日かかることもあります。

遠方から立ち会う場合は、ここを事前に確認しておかないと、何度も足を運ぶことになります。

失敗しない実家の片付け業者の選び方

業者選びで一番大事なのは、許可の有無です。ここを見落とすと、不法投棄に巻き込まれるリスクがあります。

失敗しない実家の片付け業者の選び方

私が依頼者に必ず確認してもらう4つのポイントを挙げます。

一般廃棄物収集運搬業の許可業者であるか

家庭から出るごみや不用品を運ぶには、一般廃棄物収集運搬業の許可が必要です。この許可は自治体ごとに与えられます。

確認方法はシンプル。各市町村の公式サイトで、許可業者の一覧を取得しているか調べられます。許可を持たない業者が「回収します」と言ってきたら、不法投棄を疑ってください。

作業範囲はどこまでか・公式サイトの掲載情報

仕分けだけなのか、清掃や搬出まで含むのか。作業範囲は業者によって違います。

公式サイトに料金表や作業事例が載っているかも、見極めの材料になります。情報を出している業者ほど、後で揉めにくい印象です。

契約書・見積書で確認すべき項目と追加料金トラブルの防止

追加料金トラブルの多くは、見積書の曖昧さから生まれます。「一式」とだけ書かれた見積書は要注意。

確認すべき項目を表にまとめました。

見積書・契約書で確認すべき項目
確認項目チェックの理由
作業範囲が明記されているか当日の追加作業で別料金を請求されないため
処分費・運搬費の内訳「一式」表記だと追加分が読めない
追加料金が発生する条件物量増加時にいくら加算されるか
キャンセル料の規定急な中止時の負担を把握するため
許可番号の記載無許可業者を避けるため

悪徳業者の見分け方とトラブル回避策

私が現場や相談で見てきた悪徳業者の手口は、だいたいパターンが決まっています。

「今日契約すれば半額」と急かす、極端に安い見積もりで集客して当日に高額請求する、許可番号を聞くと話をそらす。この3つが揃ったら、その場で契約しないでください。

回避策はひとつ。必ず複数業者から相見積もりを取り、許可番号を確認すること。これだけで大半のトラブルは防げます。

【6STEP】実家の片付けを業者に依頼する流れ

ボッタクリ不用品回収・遺品整理業者に騙されない!2つの対策!
ボッタクリ不用品回収・遺品整理業者に騙されない!2つの対策!

依頼の流れは大きく6ステップです。順番を守ると、無駄なやり直しが減ります。

実家の片付けを業者に依頼する6ステップ
STEPやること
1片付けてもらうことを親に承諾してもらう
2家庭ごみや不用品の回収を許可された業者を探す
3各市町村の公式サイトで一般廃棄物収集運搬業の許可を確認する
4複数の業者に訪問見積もりを依頼する
5見積もり内容を比較して業者を1社に絞る
6処分したくないものを事前に分けておく

親への承諾と回収許可業者の確認

親が存命なら、まず承諾を得るのが最初です。ここを飛ばすと、後で「勝手に捨てた」と関係がこじれます。

承諾が取れたら、回収許可を持つ業者を探し、自治体の公式サイトで許可を確認します。STEP2とSTEP3はセットで進めてください。

複数業者への訪問見積もりと比較

見積もりは必ず訪問で、最低でも3社。電話だけの概算は当てになりません。

同じ条件で比較すると、料金だけでなく対応の丁寧さも見えてきます。私は、質問への返答が早く具体的な業者を選ぶよう勧めています。

処分したくないものの事前仕分けと当日の立ち会い

写真、手紙、通帳、印鑑。処分したくないものは、作業前に必ず別の場所へ分けておきます。

当日は、できれば依頼者が立ち会うのが理想です。貴重品が出てきたときの判断や、想定外の品の確認がその場でできます。

遠方で実家に通えない場合の遠隔依頼の進め方

遠方に住んでいて何度も通えない。これは私への相談で本当に多いケースです。

その場合は、写真や動画で部屋の状況を送って見積もりを取り、当日の立ち会いはオンライン通話で代えられる業者を選びます。作業前後の写真報告に対応してくれるかを、契約前に必ず確認してください。

鍵の受け渡し方法も先に決めておくと、当日の混乱が減ります。

実家の片付け費用を安く抑えるコツと補助金活用

費用は工夫しだいで下げられます。買取、自力作業、補助金、この3つを組み合わせるのがコツです。

実家の片付け費用を安く抑えるコツと補助金活用

特に補助金は、空き家であれば使える可能性があります。ただし全国一律ではありません。

先に買取を済ませてから依頼する・高く売れる品目

片付け業者に頼む前に、売れるものを売っておくと処分費が減ります。順番が逆だと、価値ある品まで処分されかねません。

高く売れやすいのは、ブランド食器、貴金属、骨董品、状態の良い家電や家具です。買取業者は、買取実績を公開しているところを選ぶと安心です。

自力でできる仕分け・搬出は行う/一部の部屋だけ依頼する

仕分けや搬出を自分でやれば、その分の人件費が浮きます。体力に余裕があるなら、軽いものは自力で。

全部屋ではなく、手に負えない一部の部屋だけ依頼する手もあります。私はこの「部分依頼」を、費用を抑えたい人によく提案します。

空き家の片付けで使える補助金・助成金の調べ方

空き家の片付け・解体に使える補助制度は、全国一律ではありません。自治体ごとに実施状況・条件・金額が異なります。

前述のみんなの遺品整理の整理によると、補助対象として多いのは、ごみ処理手数料、収集・運搬料、家電リサイクル対象品以外の家財処分、ハウスクリーニング、樹木の伐採・除草などです。

一方で、家電リサイクル法の対象品は補助の対象外になる例があります。荷物整理・運搬・処分に補助が出る制度では、最大25万円・補助率2分の1以内という自治体事例もあります。

上限額は10万円程度が多いとする整理がある一方、30万〜100万円程度の上限を設ける例も少なくありません。補助率は「1/2以内」や「1/5〜1/2程度」がよく見られます。

空き家の補助制度の例(自治体ごとに条件が異なる)
制度名・上限額・条件は自治体ごとに違うため、必ず対象自治体の公式要綱で確認すること。
自治体・制度補助の内容
名古屋市 老朽危険空家等除却費補助金最大80万円
名古屋市 老朽木造住宅除却助成最大40万円
荷物整理・運搬・処分の補助の例最大25万円・補助率2分の1以内

申請の流れにも注意が必要です。一般に「見積もり取得 → 申請 → 交付決定 → 着工」の順で、交付決定前に着工すると対象外になる可能性があります。先に工事を始めないこと。

対象者の条件として多いのは、空き家の所有者であること、空き家バンク登録、税の滞納がないこと、暴力団関係者でないことなどです。

そもそも補助制度がない自治体もあります。制度の有無自体を、まず自治体の公式ページで確認してください。

自治体の粗大ごみ回収との使い分け

少量の粗大ごみなら、自治体の回収のほうが断然安く済みます。業者にすべて任せる必要はありません。

私のおすすめは、自分で出せるごみは自治体回収に回し、量が多く手に負えない部分だけ業者に頼む使い分けです。これだけで総額がかなり下がります。

生前整理と遺品整理の違い・相続や親族との進め方

片付けの相談で一番こじれやすいのが、親族間の調整です。お金と思い出が絡むと、感情が動きます。

生前整理と遺品整理の違い・相続や親族との進め方

行政書士として相続の現場を見てきた立場から、トラブルを避ける進め方を整理します。

親が存命中の生前整理と亡くなった後の遺品整理の違い

生前整理は、親が元気なうちに本人の意思で進める片付けです。何を残すか本人に確認できるのが最大の利点。

遺品整理は、亡くなった後に遺族が行います。本人の意思が分からないため、何を残すかで遺族が悩みます。可能なら、私は生前整理をすすめます。後の負担がまるで違います。

兄弟姉妹・親族間での意見調整と費用負担の分担

「捨てる・残す」の判断は、兄弟で意見が割れます。先に進める前に、全員で方針を共有してください。

費用負担も、誰がいくら出すか事前に決めておくこと。後から「立て替えた分を返して」と言うと、関係がぎくしゃくします。法定相続分に応じて分けるのが、揉めにくい考え方です。

相続・遺産分割と片付けの関係(相続放棄時の注意点)

ここは特に注意が必要です。相続放棄を考えている場合、勝手に家財を処分すると、相続を承認したとみなされる恐れがあります。

相続放棄の予定があるなら、片付けに手をつける前に専門家へ相談してください。処分の順序を間違えると、放棄ができなくなります。

貴重品・思い出の品(写真・仏壇・遺影)の扱い方と供養

写真、手紙、仏壇、遺影。これらは機械的に処分できないものです。

仏壇や遺影は、お寺や専門業者で供養してから手放す方法があります。遺品整理業者の中には、供養まで対応してくれるところもあるので、必要なら依頼時に確認してください。

片付け後に必要な手続きと空き家放置のリスク

【実家片付け】総処分量2トン突破!こんなに捨ててもゴミ屋敷のまま…🏠※これまでの成果と残りの部屋の図解あり
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片付けが終わっても、それで完了ではありません。各種手続きと、空き家を放置するリスクが残ります。

ここを放置すると、固定資産税の負担が重くのしかかります。

各種解約・住所変更・遺品の名義変更などの行政手続き

電気・ガス・水道の解約、郵便の転送、各種契約の名義変更。亡くなった後は、これらの手続きが一気に必要になります。

不動産や預金の名義変更は、相続手続きと連動します。漏れやすいので、リスト化して一つずつ消していくのが確実です。

空き家放置のリスク(特定空き家指定・固定資産税増額)

空き家を放置すると、自治体から「特定空き家」に指定される可能性があります。指定されると、固定資産税の住宅用地特例が外れ、税負担が増えます。

国は空き家対策に財源を割いており、自治体が国土交通省の事業を活用しています。除却工事費と損失補償費の合計の8/10を補助する枠組みも紹介されています。

片付け後に売却・解体した方がお得なケース

誰も住んでいなくても、家を持っているだけで固定資産税はかかり続けます。

管理する人がいない、活用の予定もない。そんな実家なら、片付け後に売却したほうがお得なケースが多いです。費用を抑える方法として、自治体補助のほか、売却・買取・改修活用を組み合わせる整理もあります。

よくある質問(FAQ)

相談でよく聞かれる3つに、簡潔に答えます。

よくある質問(FAQ)

よくある質問

実家の片付け業者とは?
実家の不用品やごみの仕分け、搬出、清掃を代行してくれる業者です。通常の片付けなら不用品回収・遺品整理業者、ひどく汚れた家ならゴミ屋敷清掃業者、人が亡くなった部屋なら特殊清掃業者と、状況に応じて選びます。家庭ごみを運ぶには一般廃棄物収集運搬業の許可が必要なので、許可の有無を必ず確認してください。
実家の片付け業者の費用は?
1LDKの目安は、不用品回収・遺品整理業者で約80,000円〜、ゴミ屋敷清掃業者で約78,000円〜、特殊清掃業者で約74,000円〜です。物量や間取り、立地で変動するため、正確な金額は複数業者の訪問見積もりで確認してください。
実家の片付け業者の始め方は?
親が存命なら承諾を得て、回収許可のある業者を探します。自治体の公式サイトで一般廃棄物収集運搬業の許可を確認したうえで、複数業者に訪問見積もりを依頼し、内容を比較して1社に絞ります。処分したくないものは事前に分けておくと安心です。

最後にひとつだけ。許可の確認と相見積もりは、面倒でも必ずやってください。この2つを省いた人ほど、後で「あのとき確認しておけば」と後悔しています。まずは対象自治体の公式ページで許可業者と補助制度を調べることから始めてください。

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梶田 尚子

行政書士(相続・遺言専門) ・ 遺品整理業者への同行取材・業界調査歴8年

相続・不動産の実務に携わりながら、遺品整理や実家じまいの現場に足を運んで情報を集めています。読者が失敗しないよう、費用の実数や業者とのやり取りの具体例を丁寧に伝えることを心がけています。

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